2019/09/24

米国eHealthジャーナル 第4号

Syapse、Pfizerと提携

診断・検査・予測, ジャーナル第04号, Pfizer, 患者データ・疾病リスク分析

 
 

FDAの業務にRWEを役立てる

Syapseは8月14日、癌分野の検査や治療薬の投与方法、投与量、安全性、アウトカムなどに関連したFDAの意思決定上の疑問にリアルワールド・エビデンス(RWE)を利用して対処することを目的として、FDAのOCE(Oncology Center of Excellence)と複数年の研究提携契約を締結したと発表した。

カリフォルニア州とペンシルベニア州に拠点を持つSyapseは、世界的な医療提供者ネットワークを通じて得られた洞察を癌分野に活用し、あらゆる癌患者がプレシジョン・メディシンに基づく最良の医療にアクセスできることをミッションとして掲げている。癌以外の疾患についても、電子医療記録(EHR)や分子診断テストの結果を含むリアルワールド・データ(RWD)に由来する臨床ナレッジベースの構築に取り組んでいる。

今回の提携の一環としてシアプスとFDAは、EHRなど複数のデータソースからRWEを適切に導き出す手法についても調査し、EHRやFDA所有のレジストリ、検査ラボの分子データなどを組み合わせたRWEをFDA業務に役立てることができるかどうかを検証する。また、分子検査やプレシジョン・メディシン治療のリアルワールドにおける影響、患者報告アウトカム由来のRWEについても調査する。

Syapseは2018年1月には、ヘルスケア提供者が癌分野においてプレシジョン・メディシンを実施するためのソフトウェアや分析製品の開発で、Rocheと複数年の提携契約を締結した。
2019年5月には、癌分野にプレシジョン・メディシンのデータを役立てる目的でAmgenと提携、癌分野の治療アウトカムを評価する観察研究分析を実施するとともに治療薬の迅速な上市を支援するRWE標準の構築に取り組んでいる。

また2019年7月にRWEを活用した癌治療のアウトカム研究を推進する目的で、Pfizerと戦略的提携契約を締結したと発表した ((3号(2019年9月10日発行)記事「PfizerがSyapseと提携 」を参照)。

 

(了)

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