2023/07/25

米国eHealthジャーナル第92号

Uber Health、OTC医薬品と食料品の配送サービスを開始

医療コミュニケーション支援, 薬局, 提携, Uber Health, ジャーナル第92号

プロバイダーのためにペイシェントジャーニーを簡素化

オンデマンド配車サービス大手、Uberのヘルスケア事業であるUber Healthは6 月13日、同社のプラットフォームに食料品や一般用医薬品(OTC医薬品)の配送サービスを追加すると発表した。

Uber Healthは、オンデマンド型配車サービス大手のUberが2018年3月にスタートした医療機関向けのHIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)準拠の配車サービスで、病院や診療所、リハビリセンターなどの医療機関が、集中管理型の専用ダッシュボードで診察時間に合わせて事前に配車を予約し、患者やその介護者を送迎させる仕組みだ。また2023年3月には、ソフトウェア企業ScriptDropとの提携を通じて、Uber Healthのプラットフォームに患者への処方箋医薬品即日配送サービスを付け加えている。


出典:Uber Health

今回の新規サービスは、飲食店の出前・宅配サービスを手掛けるUber Eatsによって可能となるもので、病院や診療所などのヘルスケアプロバイダーや保険プランは、患者への配車サービスをコーディネイトするために既に利用しているのと同一のプラットフォームを利用して、処方箋医薬品だけでなく食料品やOTC医薬品を患者の自宅に直接届けることができるようになる。Uber Healthは、このサービスを利用することで、患者を医療機関に案内することから食料品へのアクセスまで、ペイシェントジャーニーを向上させるとともに簡素化できるとアピールしている。

Uber Healthはサービスラインを次々に拡大している。同社によると、今回の発表は、Uber Healthのそれまでの拡大にともなう急成長を受けたものであり、同社はヘルスケア業界の障壁に対処し、エコシステム全体でより良い体験を提供するために引き続きサービスの拡大に努めるという。革新的な移動手段と、重要製品の配達、その他のモビリティ・ソリューションに対する需要の高まりを受け、2022年第1四半期から2023年第1四半期にかけて、同事業部門のグロスブッキングは75%伸長したという。

Uber Healthの患者への処方箋医薬品即日配送サービスでは、配送可能エリア内にある全てのNCPDP(National Council for Prescription Drug Programs)登録薬局を利用することが可能だ。HIPAA準拠の配車サービス機能により、病院や診療所などのヘルスケアプロバイダーや保険プランは、必要な処方箋医薬品をシームレスに患者に直接手配することが可能となっている。 Uber Healthによると、サービスエリア内にある薬局であれば、どの薬局を利用することも可能で、これには「340B薬局」も含まれる。340B薬局とは、「340Bプログラム」に参加する「340B病院」と契約関係にある薬局をいう。340Bプログラムは、低所得者や保険非加入者の医療ケアアクセスを意図した連邦プログラムで、製薬企業は340Bプログラムの下、340B病院に対する処方箋医薬品の割引提供が義務付けられている。

(了)


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