2022/09/27

米国eHealthジャーナル第73号

GoodRx、2022年第2四半期決算を発表

VC投資・M&A・決算, 薬局, テレヘルス, 医療コミュニケーション支援, ジャーナル第73号, GoodRx

アナリスト予測を上回る売上を報告

処方箋医薬品の価格情報を追跡してウェブサイト上で公開するGoodRxは8月8日、2022年第2四半期および上半期の決算を報告した。GoodRxは、全米7万以上の小売薬局やメールオーダー薬局が取り扱う数千種類の処方箋医薬品について、保険なしで購入する場合の価格と、割引クーポンや薬局会員割引を使った場合の価格、メディケア受給者の価格、そして製薬企業が提供する割引情報などをウェブサイトで提供している。ウェブサイトは誰でも利用することが可能で、検索ボックスに医薬品名を入力するだけで、これらの情報にアクセス出来る。GoodRxは2020年9月に新規株式公開(IPO)を実施し、ナスダック・グローバル・セレクト・マーケットに上場している。

第2四半期の売上は前年同期の1億7,660万ドルから8.6%増の1億9,180万ドルで、1億8,470万ドルとしたアナリスト予測を上回った。しかし、最終損益は3,100万ドルの黒字だった前年同期から当期は140万ドルの赤字となった。製品開発・技術費および販促費が増加したほか、減価償却費が前年同期から59.1%拡大したことが理由。上半期の売上は、前年同期の3億3,700万ドルから17.2%増の3億9,510万ドル、純利益は前年同期の3,270万ドルから1,090万ドルに縮小した。2011年に設立されたGoodRxは2016年以降、黒字経営を続けてきたが、2020年にはIPOに関連する費用がかさみ赤字に転落した。同社はその後の四半期報告ではたびたび純損失を報告している。

GoodRxの収益源は、医薬品の割引クーポン提供や、ウェブサイトの広告スペース販売、オンラインバーチャル診療プログラムの「GoodRx Care」、処方箋医薬品を割引価格で購入できるサブスクリプションプログラムの「GoodRx Gold」など。GoodRx Careは、2019年9月に買収したテレヘルス企業HeyDoctorが基盤となっている。GoodRx Goldは、2018年にスタートしたプログラムで、サブスクリプション・フィーは個人メンバーが月額9.99ドル、家族メンバーが月額19.99ドルとなっている(2022年1月10日からの新価格。以前は個人が5.99ドル、家族が9.99ドルだった)。GoodRx Goldが取り扱う一般的な処方箋医薬品は1,000種類以上に及び、多くの医薬品が1カ月あたり10ドル以下で提供されている。


出典:GoodRx

GoodRxは企業買収を通じたサービスの拡大に積極的に取り組んでおり、テレヘルス企業のHeyDoctorのほかに、2021年4月には競合企業のRxSaver、2022年3月には保険カバレッジ・ナビゲーションプラットフォームを手掛けるvitaCareを買収している。vitaCareは、ユーザーが加入する保険プランの薬剤給付サービス内容および選択可能な医薬品および自己負担額の情報をユーザーに提供するとともに、保険適応の可否などに関するペイヤーと医師間のやり取りを支援するツールとしても機能する。ある調査によると、患者の29%は、ペイヤーと医師間のコミュニケーションの問題に起因するプロセスの遅延により、処方箋医薬品の入手が遅れた経験を持つ。GoodRxではvitaCareの買収により、患者の服薬順守を支援できると期待している。

(了)


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