2019/07/09

米国eHealthジャーナル試読版

アプリを介したデジタル運動療法の効果

ウェルネス・運動療法, 研究・調査, デジタルセラピューティクス

オンライン運動療法で痛みを緩和

5月3日付のNature Partner Journal(NPJ)Digital Medicineに掲載された論文、「App-based multidisciplinary back pain treatment versus combined physiotherapy plus online education: a randomized controlled trial」では、アプリを介したデジタル運動療法が、対面型の運動療法と比較して、痛みの緩和において優れた効果を発揮することが示唆された。同研究は、慢性腰痛患者向けにデジタル運動療法を提供するアプリ開発企業のKaia Healthの出資を受けて、ドイツの研究者らが実施した。

Kaia Healthのアプリは、Digital Therapeutics(DTx)と呼ばれる、エビデンス基盤の新しいデジタル治療製品だ。同社は2017年設立の業界団体、Digital Therapeutics Alliance(DTA)のメンバーでもある。研究では、Kaia Healthのアプリを利用する介入群(42名)と、対面型運動療法にオンライン教育を組み合わせて提供するコントロール群(44名)に被験者を無作為に割り付け、治療開始後6週間および12週間の時点において、ベースラインからの痛みのスコアの変化を比較した。両群ともに、ベースラインと比較して痛みの緩和が報告されたが、治療開始後12週間時点における痛みの緩和は、介入群でより顕著だった。

アプリの平均利用期間は35日(最大で84日)で、アプリの利用回数と痛みのスコアの変化の間には相関関係が認められなかったが、ベースライン時点で痛みのスコアが高い患者において、より頻繁なアプリ利用が確認された。

(了)


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第73号 (2022年09月27日発行)

日本で医療用医薬品ネット販売を検討中と一部報道で囁かれているAmazonだが、米国ではプライマリケアプログラム「Amazon Care」向けの買収や提携を積極的に強化し、ポストコロナのハイブリッド型ケアの将来を模索している。また、公的保険制度のメディケアでは、保険償還の対象となった遠隔患者モニタリング(RPM)の利用拡大傾向が調査で明らかとなった。スタートアップ各社では、レイオフのニュースが相次いだ一方、第2四半期の決算発表を通じて、各社の次の展開が少しずつ見えてきた。

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