2019/10/08

米国eHealthジャーナル 第5号

在宅心臓リハビリテーションで再入院率が大幅低下

ジャーナル第05号, 循環器科/心疾患, ウェルネス・運動療法

 
 

SamsungとKaiserの共同開発プログラム

Samsung Electronics(以下、Samsung)は8月28日、非営利の統合的ヘルスケアシステムKaiser Permanente(以下、Kaiser)と共同開発した在宅心臓リハビリテーション・プログラムのケーススタディ結果を発表した。心臓リハビリテーションとは、心筋梗塞、狭心症、心臓手術後の患者など、心臓の働きが低下している患者を対象として、運動療法、患者教育、生活指導、カウンセリングなどを実施する包括的な治療プログラム。

Samsung とKaiserが共同開発した在宅心臓リハビリテーションは、Samsungが開発した専用スマートフォン用アプリ「HeartWise」と、同アプリと連動する光学センサー内蔵のSamsung製スマートウォッチ、「Gear S3」や「Galaxy Watch」を組み合わせて実施した8週間のプログラム。エクササイズ追跡アプリのHeartWiseは、エクササイズのチェックリストや医薬品服用アラートとしても機能する。スマートウォッチが捕捉した患者の活動データや心拍数は、患者を担当するケアチームにも共有される仕組みで、ケアチームが、患者の心臓機能の回復状況を遠隔からモニタリングしたり、新しいエクササイズ目標を患者に合わせて設定するのを可能にしている。

             

(出典)Samsung Electronics
 

ケーススタディでは、カリフォルニア州南部の12のメディカルセンターから2,362名の被験者を登録した。結果、施設ベース心臓リハビリテーションの完了率の全米平均が50%未満であるのに対し、被験者の87%にあたる1,880名がプログラムを完了した。またリハビリテーション完了後30日以内の心疾患症状による再入院率の全米平均が10~15%であるのに対し、在宅プログラムの被験者における再入院率は2%未満だった。研究結果は8月28日付New England Journal of Medicine (NEJM) Catalystに掲載された。良好な結果を受けてKaiserは、カリフォルニア州南部以外の地域でも在宅心臓リハビリテーション・プログラムを展開することを検討中だ。

 

(了)


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