2023/06/13

米国eHealthジャーナル第89号

GE HealthCare、2023年第1四半期決算を報告

GE HealthCare, ジャーナル第89号, 提携, VC投資・M&A・決算

アナリスト業績予測を上回るも株価は下落

GE HealthCareは4月25日、医療技術大手としての独立後、初となる四半期決算を発表した。GE HealthCareは2023年1月にGeneral Electric (GE)からスピンオフして誕生した新会社で、イメージング(画像診断)、超音波、患者ケアソリューション、医薬品診断の4事業を擁している。独立企業としてナスダックに上場し、プレシジョンケア(精密ケア)におけるグローバルリーダーとしての地位前進を掲げている。


出典:GE HealthCare

2023年第1四半期の売上は47億ドルで、前年同期比8%増となった。純利益は、前年同期の3億8900万ドルから3億7200万ドルとなった。1株当たり純利益は、優先株の償還により、前年同期の0.86ドルから0.41ドルに減少した。 GE HealthCareによると調整後1株当たり利益は前年同期の0.96ドルから0.85ドルに減少した。GE HealthCareの取締役会は、1株当たり0.03ドルの現金配当を承認した。

GE HealthCareが提供した業績ガイダンスによると、通年では、調整後1株当たり利益が3.60ドル~3.75ドルとなる見通しだ。前年の調整後1株当たり利益は3.38ドルだった。

一部報道によると、アナリストの業績予想を上回る決算報告となったにもかかわらず、翌26日の朝に、GE HealthCareの株価は下落した。

GE HealthCareは第1四半期に、IMACTISとCaption Healthの2社と買収合意に至り、医療従事者支援技術分野の強化に努めている。1月に買収合意に至ったIMACTIS は、CT検査に基づく治療介入ガイダンスを医療従事者に提供する技術を開発するフランス拠点の企業。2月に買収合意したCaption Healthは、超音波検査の実施者にガイダンスを提供する、医療従事者支援用の人工知能(AI)ソフトウェアを開発する技術企業。

投資家向けの決算説明会でGE HealthCareのCEOであるPeter Arduini氏は「Caption Health のAIソフトウェアは、病院以外の場所において、さまざまな種類の医療従事者が超音波検査を実施するのを可能にするものだ」と述べ、まずは心エコーからスタートし、今後は研究開発を経てそれ以外の分野にも拡大する計画であることを明らかにした。

(了)


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