2022/12/27

米国eHealthジャーナル第79号

Brightline、従業員の20%をレイオフ

精神疾患, ジャーナル第79号, Brightline, VC投資・M&A・決算, テレヘルス

小児およびティーンエイジャー向けのデジタル・メンタルヘルスケア

一部報道は11月7日、小児およびティーンエイジャー向けのメンタルヘルスケアをバーチャルで提供するスタートアップ企業のBrightlineが従業員の20%をレイオフ(一時解雇)すると報じた。Brightlineは、ストレスや不安、ネット上のいじめ、学校のプレッシャー、自尊心の問題などを抱える子供とその親および介護者を対象として、バーチャル・コーチング・プログラムを提供している。

Brightlineのこれまでの歩みは極めて順調だった。同社は、 Alphabet のベンチャー・キャピタル(VC)投資部門であるGVが主導した2021年6月のシリーズB投資ラウンドで7,200万ドルを調達。その後2022年3月には、ニューヨーク州ニューヨーク拠点の国際的投資会社KKRが主導したシリーズC投資ラウンドで1億500万ドルという巨額の資金を調達し、その評価額が7億500万ドルに到達した。また最近では、自閉症スペクトラムの危険がある、あるいはそう診断された子どもを持つ親や介護者を対象として、バーチャル・コーチング・プログラムの提供を開始した。


出典:Brightline

さらに7月には、シリーズCの追加ラウンド実施を明らかにしていた。ニューヨーク州ニューヨーク拠点のヘルスシステムNorthwell Healthが主導したこの追加ラウンドにより、Brightlineは、専門ケアのコーディネーション、10代向けのサービスの拡大、インタラクティブなコンテンツの追加などが可能になった。

Brightlineのレイオフ計画は、デジタルヘルス領域で起きている一連のレイオフ計画の最新のものとなる。Brightlineのほかにも、テレヘルス/ヘルスケア・ナビゲーションプラットフォーム企業のIncluded Healthや、デジタル・セラピューティクス(DTx)企業のPear Therapeutics、消費者直販(DTC)テレヘルス・プロバイダーのRoman Health Ventures、オンライン薬局のCapsule、家庭用診断キット開発企業のCue Health、ハイブリッドケア・プロバイダーのCarbon Health、家庭用フィットネスバイクのPeloton、瞑想/マインドフルネスアプリのCalm、ダイエットアプリのNoomなどが、レイオフの実施を明らかにしている。

(了)


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