FDA、医薬品品質保全のためのブロックチェーン活用を評価

Merck、IBM、KPMG、Walmartと提携 

Merckは6月13日、医薬品の品質保全およびサプライチェーンでの追跡強化を目的としたブロックチェーン技術の活用を評価するFDAプログラムの一環で、IBM、世界4大会計事務所の1つであるKPMG、小売大手WalmartとともにFDAと提携したと発表した。

2013年11月成立の「Drug Supply Chain Security Act（DSCSA）」は、製薬企業に対し2023年11月までの10年間で、出荷後の医薬品の流れをサプライチェーン関連企業が迅速に把握できる仕組みを構築することを求めた。それを受けてFDAは、米国内で流通される処方箋医薬品の追跡を目的に、現在開発中の一連の技術を試験的に導入するプロジェクトの実施を2月に発表し、提案を募っていた。

IBM、KPMG、Walmartは、それぞれの業界においてブロックチェーン・ソリューションを導入した豊富な経験を生かし、FDAに提案されているブロックチェーン・ネットワーク構築に対し知見を提供する。ブロックチェーン・ネットワークは、在庫追跡の時間短縮、流通情報の迅速な読み出しとネットワーク・メンバー間での正確な共有、医薬品の適切な温度管理を目指している。FDAはパイロット・プロジェクトを2019年第4四半期中に完了し、その結果を公表することにしている。

(了)