2021/09/28

米国eHealthジャーナル

ジャーナル 第50号

ジャーナル第50号

「米国eHealthジャーナル」 第50号 (2021年09月28日)

脳梗塞後リハビリ技術でFDAから画期的医療機器指定(BDD)を受けているBrainQや、難治性癲癇への個別化ケアを提供するNeuroPaceの新プラットフォームなど、脳疾患領域におけるデジタル技術の適用は日々進歩している。また、前号で紹介した「RWEのみでFDA承認を獲得した薬剤の適応拡大」のように、RWEの構築と活用アプローチの開発が盛り上がっている一方、ロンドン大学研究班による検証は一石を投げかけるものとなった。国家計画を後ろ盾に臨床試験の被験者募集用ツールの開発支援するNIHの動きも注目である。その他、診療診断事業を買収したデジタル病理診断のPathAI、デジタルヘルス領域におけるセンサー技術例、などを紹介する。


NIH、AD臨床試験の被験者募集用ツールを開発
被験者の多様性確保を目指す「Outreach Pro」
老化研究に特化する国立衛生研究所(NIH)傘下の国立老化研究所(National Institute on Aging、NIA)は7月29日、アルツハイマー型認知症および関連認知症(AD/ADRD)に関する臨床試験において、多様な人口、特に従来参加が少ない特定のグル...


抗癌剤のRWD研究の課題を示唆
ロンドン大学の研究班がRWD研究293件を検証

FDAと欧州医薬品庁(EMA)から承認を受けた抗癌剤のリアルワールド・データ(RWD)研究の質を検証したロンドン大学の研究班による後ろ向きコホート研究は、ほとんどのRWD研究の質が低いことを示唆している。この研究結果...


SchrödingerとZai Labが研究提携
DNA損傷修復を標的とする癌分野の新規プログラム

ニューヨーク州ニューヨークを拠点とする計算創薬プラットフォーム企業のSchrödingerと中国の製薬企業Zai Labは8月4日、DNA損傷修復を標的とする癌分野の新規プログラムの研究開発で世界的な提携契約を結んだと発表した。両社は...


医薬品トレーサビリティ強化、FDAがコメント募集期間を延長
業界横断組織は2023年のシステム構築に向け基本計画を策定

FDAは8月2日、米国の処方箋医薬品サプライチェーンのトレーサビリティ強化を目指して6月に発表したガイダンス案について、コメント募集期間を30日延長して9月2日までとすることを発表した。2013年11月成立の「医薬...


GoodRxとSurescriptsが提携
無保険者の医薬品コスト負担情報を医師に提供

処方箋医薬品の価格情報を追跡してウェブサイト上で公開するGoodRxは8月5日、ヘルスケアデータ・ネットワーク企業のSurescriptsと提携したと発表した。Surescriptsは、電子医療記録(EHR)ベンター、薬剤給付管理会社(PBM)、薬局、保険プ...


イスラエル拠点のスタートアップ企業BrainQが4,000万ドルを調達
BCI技術を基盤とするウェアラブル・デバイスで脳梗塞患者の障害の改善

脳梗塞患者の障害の改善を目的としたウェアラブル・デバイスを開発するイスラエル拠点のスタートアップ企業BrainQは8月16日、Hanaco Venturesが主導する投資ラウンドで4,000万ドルを調達したことを明らかにした。同ラウンドにはDexcel Pharmaや...


NeuroPace、癲癇患者向けの新規プラットフォームをリリース
発作のリアルタイム記録を行うスマートフォンアプリ「Seizure Tracker」と提携

体内の電気信号を標的として疾病の治療を目指すバイオエレクトロニクス(生体電子工学)医療に注力するカリフォルニア州マウンテンビュー拠点のNeuroPaceは8月4日、癲癇患者に対する個別化医療の実現を支援する新規プラッ...


Cigna、ストレスレベルを判定するオンラインツールをリリース
音声バイオマーカーを検出するAI基盤のアルゴリズム

米国の民間保険会社大手Cignaの傘下組織で、国際医療保険を扱う香港拠点のCigna Internationalは8月10日、ユーザーのストレスレベルを判定する音声基盤のオンラインツール「StressWaves Test」をリリースしたと発表した。StressWaves Testは、人工知能(AI)を...


連載:過去記事から見る「へルスケア分野とテクノロジー」
第8回.  技術動向:センサー
「米国eHealthジャーナル」では、2019年8月以来、デジタルヘルスに係る最新の情報を、厳選してお届けしてまいりました。これまで、700以上の記事を提供してまいりましたが、この連載では12回にわたり、これまでの記事から見える...


AI病理診断のPathAI社、病理診断ラボを買収
医薬品開発プロセスの効率化にも期待
AIを活用した病理診断プラットフォームを開発するボストン拠点のPathAI社 (PathAI, Inc.) は7月26日、独立系の病理診断ラボラトリーサービス事業者Poplarグループの買収を発表した。機械学習や深層学習を利用して患者の組織検体をレビュ...


「米国のデジタルセラピューティクス事情」3.米国でのDTx承認獲得後の真の戦い
オンデマンド動画🎦配信
デジタルヘルスの数多ある分野の中で社会実装が最も進んでいる先端分野の一つがデジタルセラピューティクス(デジタル療法)です。国内ではCureAppが開発するニコチン依存症を対象とした治療用アプリが昨年に薬事承認を得...


海外デジタルヘルス情報のオンライン情報誌「米国eHealthジャーナル」
発行人:株式会社シーエムプラス LSMIP編集部

本記事掲載の情報は、公開情報を基に各著者が編纂したものです。弊社は、当該情報に基づいて起こされた行動によって生じた損害・不利益等に対してはいかなる責任も負いません。また掲載記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
Copyright © 2021 株式会社シーエムプラス LSMIP編集部

連載記事

執筆者について

関連記事

関連記事はありません

デジタルヘルス
米国eHealthジャーナル

第73号 (2022年09月27日発行)

日本で医療用医薬品ネット販売を検討中と一部報道で囁かれているAmazonだが、米国ではプライマリケアプログラム「Amazon Care」向けの買収や提携を積極的に強化し、ポストコロナのハイブリッド型ケアの将来を模索している。また、公的保険制度のメディケアでは、保険償還の対象となった遠隔患者モニタリング(RPM)の利用拡大傾向が調査で明らかとなった。スタートアップ各社では、レイオフのニュースが相次いだ一方、第2四半期の決算発表を通じて、各社の次の展開が少しずつ見えてきた。

人気記事ランキング

1

情報技術でゲノム医療への社会実装を推進する、テンクー 【前編】

ドクター心拍

2

One CMP サイトリニューアル 1周年キャンペーン

LSMIP 編集部

3

個人の健康記録がひとつにまとまるアプリ、“MyChart” 【後編】

石川 さくら

4

Ginkgo BioworksがZymergenを買収

MSA パートナーズ

5

働くひとの健康を世界中に創る、iCARE 【後編】

ドクター心拍