2021/03/11

「米国製薬業界週報」

FDA、医薬品開発ツール認定プログラムを拡大

「米国製薬業界週報」 2020年12月4日発行 第830号 より許可転載

革新的技術を募集、フィードバックを提供
 FDAは11月30日、医薬品開発ツール(以下DDT)の開発促進を目的に、「新薬のための革新的科学技術アプローチ(Innovative Science and TechnologyApproaches for New Drugs、以下ISTAND)」と呼ばれるパイロットプログラムの開始を発表した。

AD
ブルームース・リサーチ新刊のご案内
・「ジョー・バイデン政権下におけるヘルスケア政策」 好評販売中
・「製薬企業戦略分析レポート」 3月末発行予定 ※只今予約受付中
詳細は下方をご覧ください。

 

FDAは、医薬品開発に有用と判断されたツールのDDT認定プログラムを運用しており、一度認定を受けたツールはあらゆる医薬品開発プログラムに適合性があるものとみなされ、定期的に再認定を受ける必要もない。DDT認定プログラムは、2016年12 月に成立した「21 世紀治癒法(21st Century Cures Act)」によって刷新された。FDAは現在、バイオマーカー評価、臨床アウトカム評価、ヒトでの有効性検証試験の実施が困難あるいは倫理的に好ましくない場合の動物試験データに基づく承認審査など、さまざまな認定プログラムを運用している。

ISTANDプログラムでは、これまでDDT認定プログラムの対象になっていなかった新規のDDTを製薬企業から募り、FDAが開発の早期にフィードバックを与える。臨床医報告アウトカム(ClinRO)や患者自身が撮影するデジタル画像、新規の非臨床的な薬理学アッセイや毒性アッセイ、さらには組織チップの利用による安全性や有効性評価、人工知能(AI)による患者評価、臨床試験の新しい評価項目やデザインなども対象となり得る。妥当と判断されたDDTは、3段階からなる評価プロセスを経て認定され、ほかの医薬品開発に利用可能となる。FDAは1年に2~4件の認定申請を見込んでいる。


* 本記事に掲載の情報は、公開情報を基にMSAが編纂したものです。MSAは、当該情報に基づいて起こされた行動によって生じた損害・不利益等に対してはいかなる責任も負いません。掲載記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。

*「米国製薬業界週報」は、FDA(米食品医薬品局)規制動向を初めとする行政関連ニュース、製薬企業ニュース、バイオテクニュース、最新のリサーチ情報、 インタビュー記事など、米国で事業展開を図る製薬企業等に有益な情報を、毎週日本語8ページでタイムリーにお届けします。「米国製薬業界週報」は、日本の大手製薬企業の多くの皆様よりご購読を賜っております。
 

(AD) ブルームース・リサーチ新刊のご案内
ヘルスケアなどMSAの注力分野で話題のトピックを掘り下げて分析・解説したレポートを発行しています。ブルームース・リサーチはMSAパートナーズに設けられたリサーチ部門です。名前は、群れを英知に導くという伝説を持つ青いヘラジカ(ブルームース)に由来しています。
「ジョー・バイデン政権下におけるヘルスケア政策」
  好評販売中 概要、お申し込み
  主なトピック
    ・2020年大統領選を振り返る
    ・ジョー・バイデン新大統領のヘルスケア公約
    ・トランプ政権の医薬品価格是正計画の今後は?
    ・トリプルブルー政権 vs ねじれ議会における膠着
「製薬企業戦略分析レポート」
  3月末発行予定 ※只今予約受付中 → 概要、お申し込み

  買収・提携戦略、デジタル戦略、AI 創薬などの新規創薬手法、技術投資など、グローバル製薬大手12 社の過去5 年間における動向を、MSA 独自の視点で解説。

<お問い合わせ> pharma@msapr.com  ※アットマークを半角に変えてお問い合わせください。

以上

連載記事

執筆者について

関連記事

関連記事はありません