2019/07/09

米国eHealthジャーナル試読版

FDA、ADHD治療用医療機器を承認

医療機器, 行政・規制ニュース

電子パルスで三叉神経を刺激

FDAは4月19日、注意欠陥多動性障害(ADHD)治療を適応としてNeuroSigmaがデノボ(de novo)申請を提出していたMonarch eTNSシステムを承認した。三叉神経を刺激するMonarch eTNSシステムは、医師の処方箋を必要とする在宅医療機器で、ADHD治療薬を利用していない7~12歳の患者が対象となる。

ADHD治療を適応とする医療機器がFDAに承認されたのは今回が初めて。デノボ申請経路は、安全性リスクが低~中程度で、実質的に同等な製品が存在しない革新的医療機器を対象とする承認申請経路。携帯電話大のMonarch eTNSシステムは、患者の額に貼布する小型パッチから三叉神経にワイヤー経由で微量の電子パルスを送る。

明確な作用機序は解明されていないが、神経イメージング研究において、Monarch eTNSが注意力や感情、行動を司る脳の重要な部位を活性化することが示唆されている。中等度のADHD小児患者62人を対象とした臨床試験では、Monarch eTNSもしくはプラセボ群に被験者を割り付け、自宅で4週間にわたり機器を利用してもらった。結果、Monarch eTNS使用群でプラセボ群よりもADHD症状の統計的有意な改善効果が示唆された。 

(了)


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