2019/11/26

米国eHealthジャーナル 第8号

Dexcom CGMの新バージョン「G6 Pro」、510(k)承認を取得

疾病管理・患者モニタリング, Dexcom, ウェアラブル, 糖尿病, 行政・規制ニュース, 医療機器, ジャーナル第08号

糖尿病管理用持続血糖測定器 

サンディエゴ拠点のDexcomは10月8日、2歳から使用できる、使い切り型糖尿病管理用持続血糖測定器「Dexcom G6 Pro Continuous Glucose Monitoring System(以下、Dexcom G6 Pro)」の510(k)申請がFDAに承認されたと発表した。なお、日本語では「血糖」測定器という名称が使用されるが、測定されるのは血液中ではなく皮下間質液中のグルコース濃度である。

Dexcom G6 Proの利用には処方箋が必要で、医療関係者の監督下での使用が意図されている。センサーは10日間連続使用が可能な使い切り型。医師は、リアルタイムで患者が直接測定値を確認でき、適宜対処ができる「unblinded」モード、もしくは、主に小児患者を対象とした「blinded」モードのどちらかを選択できる。「blinded」モードは、10日間の測定終にグルコース値の変動をまとめて確認する仕組みで、リアルタイムの測定値は患者に提供されない。

使い方は至って簡単。付属のアプリケーターでセンサーを腹部など身体にワンタッチで簡単装着し、トランスミッターを取り付けると自動的に測定が開始される。センサーは10日間連続使用が可能な使い切り型で、トランスミッターは同一のものを3カ月間利用する。測定頻度は5分毎。unblindedモードの場合はモバイルアプリと連動させ、測定値や最大24時間のトレンドを確認でき、また、グルコース値が危険なレベルに達した際にはアラート機能により通知される。

日本ではDexcomと提携するテルモが、「Dexcom G4 PLATINUM(以下、Dexcom G4)」を独占販売している。Dexcom G4では初回キャリブレーションのほか、12時間ごとのキャリブレーションが必要であるが、Dexcom G6 Proでは10日間の使用中定期的なキャリブレーションは不要。キャリブレーションの際には指穿刺が必須であったため、この点でのユーザへの負担は軽減されることとなる(但し、Dexcom G6 Proでもunblindedモードで計測値が症状や予想に合致しない場合は指穿刺により血糖値を測定することとなり、指穿刺の負担から完全に開放されるとは限らない)。

(了)


本記事は公式発表を翻訳要約し、適宜解説を加えたものである。
*1 https://www.terumo.co.jp/pressrelease/detail/20190228/478/ 


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