2019/10/08

米国eHealthジャーナル 第5号

FIGUR8、シードラウンドの調達資金額750万ドルをもって製品を上市へ

医療機器, VC投資・M&A・決算, ジャーナル第05号, ウェアラブル, ウェルネス・運動療法

 
 

人体の動作解析用デジタルヘルスプラットフォーム

ボストン拠点の
FIGUR8, Inc.は8月27日、人体の動作を計測、トラッキングできるデジタルヘルスプラットフォーム「FIGUR8」の上市を発表した。

P5 Health Venturesが主導しE14 Fundおよびその他個人投資家が参加したシードラウンドで同社が調達した資金は同日時点で750万ドル。

FIGUR8は、MITのMedia Labで生まれたアイデアを基にMassachusetts General HospitalのSports Science Labと共同開発したプラットフォーム。重くかさばるカメラは不要で、必要なセンサは簡単に人体に取り付けることができる。

体を動かしている間にFIGUR8のセンサ技術(特許取得済)が筋肉や関節の動きをマイクロメートル単位の精度で定量化する。同社の画期的な技術は、最先端の運動解析装置と比較して費用を最大95%削減する一方で、軟組織に関連する症状のスクリーニングではMRIやX線検査よりも効果的なソリューションを提供できる。

FIGUR8は現在、トップクラスのアスリートやスポーツチーム、トレーニング施設、主要な作業療法や理学療法のクリニックと協働している。

開発の早い段階からこうした関係をもつことで、今後パーキンソン病など疾患の診断や回復などの分野で実施される臨床試験にも利用可能なデータの収集が期待される。

FIGUR8のプレスリリース(https://www.businesswire.com/news/home/20190827005476/en)の中でE14 FundのHabib Haddad氏は、筋肉と骨格のパフォーマンスや回復の計測はこれまで、目視による評価しかなく、従来の方法では定量化できるデータは殆どゼロであった。

このため正確で大規模、コスト効率のよい治療評価がほぼ不可能であったと述べ、FIGUR8の画期的センサ技術を通して人体の動作の解明が進むことに期待したい、と語った。

FIGUR8は2016年、画期的なセンサ技術を介して人体の動きを理解するという目標を掲げ創業された。

 

 

(出典)FIGUR8

(了)


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