2022/12/27

米国eHealthジャーナル第79号

Teladoc、2022年第3四半期決算を発表

VC投資・M&A・決算, テレヘルス, ジャーナル第79号, Teladoc

純損失の縮小を受けて株価が反発

一部報道は11月8日、テレヘルス企業大手Teladocの株価は、2022年第3四半期決算における純損失の縮小を受けて、決算発表後に1.6%上昇したと報じた。2015年7月に新規株式公開(IPO)を実施し、他のテレヘルス企業に先駆けてニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場したTeladocは、2020年8月に慢性疾患管理を目的とするデジタル・セラピューティクス(DTx)のパイオニア企業として知られるLivongo Health(以下、Livongo)と合併合意に至り、同年10月末に株式交換と現金の組み合わせによる総額約185億ドルでの買収取引を完了。包括的なバーチャル診療を提供するための新体制をスタートさせた。しかしながらLivongoの買収はこれまでの複数四半期に渡って、のれんの減損を理由とした減損損失の計上を余儀なくさせ、連続する赤字決算によってTeladocの株価低迷を招いていた。


出典:Teladoc

Teladocが10月26日に発表した第3四半期決算によると、売上は前年同期比17%増の6億1,140万ドルで、同社のガイダンス範囲の中間値を上回る結果となった。売上の内訳は、米国売上が同17%増の5億3,400万ドル、米国を除くグローバル売上が同17%増の7,740万ドルだった。純損失は前年同期の8,430万ドル(一株あたり0.53ドル)から7,350万ドル(一株あたり0.45ドル)に縮小した。一株当たりの純損失は、アナリスト予測の中間値である0.59ドルよりも小さかった。

TeladocのCEO、Jason Gorevic氏は、「経済環境は依然として厳しいが、慢性疾患管理、プライマリーケア、メンタルヘルスケアなど、複数のバーチャルケアを提供できることがTeladocの強みである」と述べた。

Teladocは、通年ガイダンスを若干下方修正し、売上については23億9,500万ドル~24億1,000万ドル、一株あたり純損失は61.40ドル~61.10ドルとなる見通しを明らかにした。

(了)


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